困ったときのFAQ

開業後の保険加入について

最近開業したのですが、生保外務員から「責任が重くなったのだから、是非保険に加入を」と勧められています。開業直後で資金的な余裕もなく、保険のことはまったく判らないので迷っています。 開業時の生命保険はどのように考えればよいのでしょうか?

ご回答

たしかに保険は多様、多岐に渡る、専門家でもないと難しいと感ずる商品です。保険の機能は大きく分けて「保障」、「貯蓄」の二つですが、比較的年齢が若く、特に開業直後のように収支見通しがまだ確実でなく、資金的な余裕もない時期は、このうち「補償機能」中心に考えるべきでしょう。

1.開業時の借入金対策
ローン付帯「団体信用生命保険」(略称団信)か、銀行借入金に団信が付けられなければ、時間経過とともに保険金額が減少してゆく「逓減定期保険」が、保険料負担も比較的軽く、借金返済負担の保障を目的とする保険として適当です。

2.家族の生活保障対策
開業時事業用借入金が(1)の保険で返済となれば、診療所の売却、賃貸などで、家族の生活目途はある程度たつことになりますが、子供の教育費をはじめ長い期間の生活保障となれば、十分とはいえません。この不足部分(個々状況によりますが最低限5,000万円から)を、①とは別に「定期保険」(いわゆる掛捨型保障機能のみの生命保険。  加入時年齢が若ければ、大きな保障を比較的低い保険料負担で賄える)で準備すべきでしょう。

3.貯蓄手段としての保険
保険外務員はその募集手数料収入のこともあり、貯蓄機能も一部ある保険(定期保険特約付終身保険な)をどうしても勧め勝ちですが、収支に余裕なく、その保障利回りも低い現在、「貯蓄」を考えるのは、経営が軌道に乗ってからでも遅くありません。

4.所得補償の必要性
病気・ケガで就業不能になった場合の休院対策として、休業補償制度(損保「所得補償保険」など)への加入は不可欠です。生命保険はあくまで死亡(もしくは高度障害状態)した場合に保険金が支払われます。 むしろ、比較的若い年代でのリスクは、就業不能・休院で医業収入が途絶えた場合です。